13.産業機械用

産業機械用ジャバラ。

人間と動物の差は、生活に必要な道具を使い且つその道具作るための道具(刃物・ナイフなど)を作り出す能力にあるといわれる。

機械の歴史を顧みると、人口増加に対応する食料の確保と社会生活に必要な時間を刻む道具の発明という大きな2つの流れがあった。つまり、製粉のための動力の利用と精密機械の始まりとなる時計の開発であった。

その後、製鉄技術の確立や衣食住に関わる様々な生活様式に対応する機械や治具の開発が進み、やがて、蒸気機関を動力とする産業革命が起こる。蒸気機関は、空気中の水分の温度変化を利用する仕組みだが、空気の爆発力を効率よく活用するには、ピストン運動を無駄なく行える精度のよい筒加工が必要になる。つまり、中グリという金属加工機械が必要になる。機械をつくための機械であるマザーマシン(工作機械)が必要になり、機械を作る部品であるネジなども開発された。しかし、初めのうちは一つ一つの仕様がばらばらの状態で、現合でなければ使用できなかった。機械産業が発達するにつれて各地では、鍛冶屋という職業が増えていった。

アメリカでの機械の生産は、イギリスなどに比べ遅れていたが、戦争(第二次英米戦争1812年〜・米墨戦争1846年〜南北戦争1861年〜・アメリカインディアンとの領土奪取のための戦争)に使用される銃器の需要とその互換生産方式の採用で、優秀な工作機械の生産の需要がさらに大きく広がった。また、狩猟ためのライフル銃がやはり食料の確保のため開発され、ここでも部品の標準化が進められた。1851年のロンドンでの大博覧会のでは、組み立てられた6丁のライフル銃をばらばらに分解し、再び組み立てる展示がイギリスの人々に衝撃を与えた。すなわち規格の統一、標準化によって製造される機械の数が爆発的に増え、機械を作る機械であるマザーマシン、工作機械がアメリカを中心に盛んに開発製造されることになっていく。

その後、コンピューター技術の発達に伴って1952年に、MITにより数値制御装置が開発され、工作機械と電子技術が結びつくNC機械の時代に入っている。数値制御されることで、今まで経験と勘に頼っていた製品の精度が客観的に数値化され、さらに保存されることで、製作の再現性も確保された。


工作機械や産業機械に使用されるジャバラを、その対象で分類すると以下の三つになる。

  1. 駆動系:
    (1)接触型 ボールネジ・ボールスプライン
    ラック&ピニオン
    ベルト
    (2)非接触型 リニアモーター
  2. 直動案内軸受け:ボールベアリング・ローラーベアリングなどのリニアガイドシステム
  3. 昇降装置システム:シザーリフト(油圧・電動)

次に機械の加工物や目的による分野別では以下の分類が可能である。
それぞれの分野では、ジャバラに必要とされる特性が異なり、またカバーの対象が異なる為、ジャバラの形や材料そして製造の方法が異なってくる。生産効率の追求から、各種機械は高速化を要求され、カバーに対する負荷も大きく様々な工夫がなされている。

1. 工作機械用ジャバラ

工作機械用ジャバラ

2. 医療機器用ジャバラ

医療機器用ジャバラ

3. 測定機器用ジャバラ

測定機器用ジャバラ

4. マテハン機器用ジャバラ

マテハン機器用ジャバラ

5. 半導体製造装置用ジャバラ

半導体製造装置用ジャバラ

6. クリーンルーム用ジャバラ

クリーンルーム用ジャバラ

7. ロボット用ジャバラ

ロボット用ジャバラ

8. 福祉機器用ジャバラ

福祉機器用ジャバラ

9. 農業機器用ジャバラ

農業機器用ジャバラ

10. 電車用ジャバラ

電車用ジャバラ

11. エアホース用ジャバラ

エアホース用ジャバラ

12. その他ジャバラ

その他ジャバラ

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